平成19年度第2回例会

 

日時:平成19年12月15日(土) 13:00〜15:30

会場:秋田大学教育文化学部3号館145教室

(〒010-8502 秋田市手形学園町1−1)

 

総合テーマ:中国文化と日本文化への誘い

総合司会石川三佐男(秋田大学教授)

 

報告T 趙建龍(甘粛省文物考古研究所副研究員)

発表題目:シルクロード周辺の歴史と文化

発表概要:

古代シルクロードは中国陜西省西安を東側の起点とし、甘粛省、新彊、パミールを通り、中東地域から地中

海東岸に至る道であるが、甘粛省はまさにシルクロードが通る河西回廊にあり、中国と西洋の文化交流史上、

きわめて重要な位置にある。また、「甘粛彩陶」は新石器時代においてシルクロード上に花開いた、多様な

内容を持つ土器の総称であり、土器の内外面には人や魚など様々な図案が描かれていることで知られる。甘

粛彩陶の主要な文化には、甘粛省東部の仰韶文化、中南部の馬家窯文化、辛店文化、四?文化、沙井文化等

がある。今回の講演では、これらの諸文化の特色について報告したい。

 

報告U 方銘(北京語言大学人文学院教授)

発表題目:近年出土文献と戦国文学

発表概要:

近年、中国の広大な地域で古代の文献が大量に出土しており、これらの出土文献は中国古代文化の研究に対

し、歴史上まれに見る画期的変革をもたらしている。この発表では、出土文献のうち、特に長沙馬王堆漢墓

出土帛書、郭店戦国楚簡、上海博物館蔵戦国楚竹書を扱い、中国の古代文学、特に戦国文学研究にどのよう

な変革をもたらしているか、国内外最新の学術成果を交えて報告したい。

 

報告V 平勢隆郎(東京大学東洋文化研究所教授)

発表題目:亀趺と茨城の文化および秋田のことなど

発表概要:

日本・韓国・中国は歴史的関係が深く、そのこともあって比較検討されることが多々ある。中国では官僚世

界を墓の面から規制する制度があり、その中で生まれた規定は中国で継承され、韓国に伝わって継承され、

日本にも伝来した。中国古代の制度が日・韓・中で継承されるにあたっては、それぞれの国の事情を反映し、

独自の世界を形成しているのであるが、日本の特徴を見るには、江戸時代の大名墓葬を検討するのが早道で

あると言える。そこで、今回の報告では、発表者自身が確認した各地の大名墓葬から亀趺碑(亀の台座の碑

石)をとりあげ、関連する話題を論じる。

 

☆参加費:無料☆非会員の来聴も歓迎します。

 

主催中國出土資料學會

113-0033 010-8502

東京都文京区本郷7−3−1

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開催校・問いあわせ

秋田大学教育文化学部石川研究室

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