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中国出土資料学会の概要及び目的


Last modified: 1998.1.26(SCOPE.html)

中国出土資料学会は、一九九五年四月をもって設立された歴史のまだ淺い学術研究団体である。設立三年目の終わろうとしている今日、会員数は約二五〇名に達している。

近年、特に一九七〇年代以来、中国各地において相継いで重要な出土資料の発見があり、馬王堆漢墓帛書・睡虎地秦墓竹簡などを代表とする画期的な史料が次々に発掘された。一九九〇年代の半ばを過ぎても、同様の発見・発掘は勢いを休止することなく続いており、それらを用いた分析や研究は世界の最も熱い学問の一つとなっている。

中国や東アジアに関する思想史・哲学・宗教学、歴史学・考古学・美術史学、語学・文学・古文字学・書道史、文化人類学・民俗学・科学技術史等々の学問にとって、これらの資料の持つ価値は今後いよいよ増加することはあっても、減少することは決してないであろう。

以上のような状況を背景にして、同じ志を抱く者が相い集い、本研究会を設立するに至ったのであるが、その目的は以下のとおりである。

第一に、例会の開催、『会報』の発行、雑誌『中国出土資料研究』の発行など各種の研究活動を通じて、以上に記した日本の諸分野・諸ディシプリンの学問における、出土資料の重要な価値に一層の注意を喚起し、その研究をさらに活発化し進めることである。

第二に、中国哲学・中国史学などといった従来の固有な分野・ディシプリンで研究するだけでなく、異なった分野、多様なディシプリンの研究者が一堂に会して協力・交流・協同し、同一の出土資料を広く学際的に研究することによって、その研究の水準を高め、数量を増やすことである。

第三に、中国において発見・発掘にたずさわる現場の研究者から直接、情報を得て、最新の正確な情報を『会報』のニュースなどの形で関心を有する研究者に提供することであり、そのような情報の受け入れ窓口、また発信センターの役割を担うことである。

第四に、春秋・戦国より両漢に至る中国文化の諸分野を研究している中国・台湾・韓国・欧米の研究者を多数、会員に迎えて、国際的な研究協力・交流・協同を積極的に進めることである。

切に願わくは、日本及び海外の識者諸賢が本研究会の微意を理解されて、奮って本研究会に会員として参加され、互いに手をたずさえて目的の実現のために努力されんことを。


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中国出土資料学会事務局: shutsudo@hotmail.com
WWWに関しては:onoe@ricoh.co.jp