1999年度例会 第3回例会総会 第2回例会 |
■1999年度第3回例会 日時:2000年3月18日(土) 13時〜16時30分 会場:慶應義塾大学三田キャンパス 西校舎1階515番教室 プログラム 1 包山楚簡・郭店楚簡の字形について報告者:新井 儀平(光風)氏(大東文化大学教授・日展評議員) 要 旨: 近年、戦国時期の竹簡が大量に出土したことによって字形、書法上の新たな事実がわかり、戦国という時代の書法的認識、書体の変遷を軸とした書道史的概念が大きく変わろうとしている。隷書の胎動の時期もその一つだが、戦国のこの時期に早くも忽卒の早書きによる字形の変化が現れ始めていることである。また、この時期に初出を見ると思われる字形を篆書字形中に目検できることである。 一般的に忽卒の早書きによる字形の変化と異同は、隷書を母体にして発生してきたものと考えられてきたが、必ずしもそうした概念だけではすまされなくなってきた。 拙論では、〈包山楚簡〉〈郭店楚簡〉など戦国の文字資料を中心に拡大図版を用いてこの時期の篆書字形に発生する字形の変化について論述する。(※スライド使用) 2 近年出土の戦国文字資料をめぐる諸問題 --とくに銅器、陶器、貨幣の銘文について 報告者:江村 治樹氏(名古屋大学文学部教授) 要 旨: 戦国時代の出土文字資料として、長文の銘文を有する銅器や簡牘、帛書の類だけでなく、製造官署や工人の名前を刻んだり押印した銅器や陶器、地名や重量を鋳込んだ貨幣など零細な材料も多数発見されている。これらは字数は少ないが、戦国諸国家の制度や統治の特質を考える上で重要な材料である。これらの材料については、すでに1985年発表の『戦国新出土文字資料概述』で概略検討したが、その後も関係の材料は続々発見されている。そこで、その後発見された新材料と研究の進展をふまえて、戦国諸国家の制度的特質について再検討をこころみたい。 3 督脈起源的考古証据 報告者:(李 建民氏(中央研究院歴史語言研究所助研究員) 要 旨: 1993年、四川緜陽双包山二号墓出土的経脈木人模型、発掘者定名為「人体経脈漆雕」。該具人体経脈模型高28.1cm、表面絵有縦紅色脈共19条。文既不同於馬王堆、張家山的《脈書》系統、也与《霊枢・経脈》所述的十二経脈系統不同。文的発現提示、晩周至西漢中期経脈学説多系発展的面貌。 1996年5月16日、我曽到四川緜陽実地観察該経脈木人模型。本報告将結合個人田野目験与文献成果、討論「督脈」的概念。会中並放映二〇張緜陽経脈木人模型的幻燈片及相関研究書目。 会場:慶應義塾大学三田キャンパス 西校舎1階515番教室 1 列国金文にみえる祖先祭祀と女性報告者:小寺 敦氏(東京大学大学院院生) 要 旨: 東周期と認められる列国金文の中、女性祖先を祀る銘文は斉器のみ、また、女性が祭主として現れる銘文は秦器のみにみえる。王権正統観の分析視角よりこれら諸器について作器年代を含めて議論し、かつ銘文の製作された時代背景を考察する。春秋から戦国時代にかけて、卿大夫層のいわゆる下克上があり、やがて列国が一斉に王する。世族や王権の正統化をはたすための、斉・秦それぞれの型式による歴史的地理的特殊性を反映した「伝統」利用の問題を論ずる。 2 郭店儒簡対于重新認識儒学道統的啓示 3 敦煌・居延漢簡より見た簡牘の廃棄
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